ネット検索で「まとめ 棘」と入力するユーザーの意図を紐解くと、実は大きく分けて2つの全く異なる文脈が存在します。この検索ギャップを正しく理解することが、求める情報へ迅速に辿り着く第一歩となります。
第一の、そしてネット言説の9割以上を占めるのが、国内最大級のソーシャルメディアキュレーションサービス「Togetter(トゥギャッター)」を指すネットスラングです。「トゥギャッター」の語感を縮めた「トゲ」に漢字を当てた「棘」という表記が古くから5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)やX上で定着し、同サイトで作成されたキュレーション記事全般が「Togetter棘まとめ」あるいは単に「棘まとめ」と呼ばれるようになりました。熱心な常連ユーザーやコメント投稿者を自嘲気味に「棘民(とげみん)」と呼ぶネット文化もここから派生しています。
一方で、第二の文脈として無視できないのが、漫画・アニメ『呪術廻戦』の主要キャラクター「狗巻棘(いぬまき とげ)」に関連するファンカルチャーです。イラストコミュニケーションサービス「pixiv」等において、「Megumi」氏が公開した「棘まとめ①」や「斎藤圭」氏による「乙棘まとめ」のように、狗巻棘を中心とした二次創作イラストや漫画の作品集に「棘まとめ」というタグが付与される事例が数多く確認できます。さらに、韓国ドラマ『棘<トゲ>と蜜』(全122話)のあらすじ解説を探す層もわずかながら存在します。
このように、「棘まとめとは」という問いに対しては、社会的な時事ニュースやXのトレンド議論を追う場合は「Togetter」、ポップカルチャーの創作物を追う場合は「狗巻棘のファンアート集」という明確な棲み分けが存在しているのが実態です。