本作の興行収入は約11.6億円を記録し、フランスをはじめとする海外市場でも劇場公開されるなど、世界的な展開を見せました。公開後の評価を分析すると、驚異的な映像美への称賛が集まる一方で、一部のコアファンからは物語の構成について異なる意見が寄せられています。
絶賛された最大の要因は、「セルアニメのケレン味」と「フォトリアルな質感」の完璧な融合です。おなじみの愛車フィアット500の疾走感や、ルパンの代名詞であるアクロバティックなワイヤーアクション、革ジャケットの質感や銃器のディテールに至るまで、山崎貴監督率いるCGチームの技術力は世界最高峰と呼べる水準に達していました。
一方で評価が分かれた背景には、『カリオストロの城』を意識した極めて王道なプロットがあります。「安心して楽しめる最高のエンタメ」と歓迎する声が多数を占めた反面、近年のTVシリーズで見られるようなダーティーでハードボイルドなルパンや、複雑な心理戦を期待していたファン層からは「展開が王道すぎて予想の範囲内にとどまった」という指摘も上がりました。この受容の違いこそが、本作のレビューが二分された核心です。