本作の爆発的なヒットを支えた最大の要因は、キャスト陣の鬼気迫る演技力と、緻密に練り上げられたキャラクター同士の因果関係にあります。登場人物の相関図を把握しておくことで、ドラマの心理戦を何倍も深く味わうことが可能です。
過酷な役作りで挑んだパク・ミニョン(カン・ジウォン役)
「ロコ(ロマンティック・コメディ)の女王」として知られるパク・ミニョンは、末期がんを患いながら夫と親友の裏切りに遭う主人公カン・ジウォンを演じるにあたり、体重を37kgまで落とすという過酷な減量を敢行しました。制作発表会で彼女は「単に痩せるだけでなく、死の淵に立たされた人間の絶望と、そこから立ち上がる執念を表現したかった」と語り、単なるビジュアルチェンジに留まらない凄まじい覚悟で現場に臨んだことを明かしています。運命を自らの手で書き換えていく第2の人生での堂々たる変貌ぶりは、視聴者に強烈なカタルシスを与えました。
包容力と影を併せ持つナ・イヌ(ユ・ジヒョク役)
主人公の頼れる上司であり、実は自らも重大な秘密を抱えて2回目の人生を生きているU&Kフーズの総括部長ユ・ジヒョクを演じたのがナ・イヌです。長身と端正な顔立ちから放たれる無条件の包容力と、愛するジウォンを守るために自らを犠牲にすることも厭わない硬派な佇まいは、従来のツンデレ系御曹司像とは一線を画す深い説得力を生み出しました。
怪演でドラマを牽引した悪役陣|ソン・ハユンとイ・イギョン
本作を語る上で欠かせないのが、主人公を追い詰める悪役二人の圧倒的な怪演です。ジウォンの親友の仮面を被りながら彼女のすべてを奪おうとするチョン・スミン役を演じたソン・ハユンは、愛らしさと底知れぬ狂気が同居する表情筋のコントロールで見事なサイコパス像を確立しました。また、自己中心的で無責任極まりない夫パク・ミンファン役を演じたイ・イギョンは、憎悪の対象でありながらどこか滑稽で人間臭いクズ男を演じ切り、視聴者の怒りと笑いを同時に引き出す立役者となりました。