「吉の湯は駅から遠いから行くのを諦めた」「住宅街の中にあって場所がわかりにくい」という声を耳にすることがあります。確かに、東京メトロ丸ノ内線の新高円寺駅や南阿佐ケ谷駅、あるいは京王井の頭線の永福町駅や浜田山駅から歩くと、いずれも15分から20分程度の距離があります。
しかし、これは現地を知り尽くした愛好家にとっては「むしろ好都合なフィルタリング」として受け止められています。駅前繁華街の銭湯のように突発的なグループ客で騒がしくなることが少なく、わざわざ目的地として訪れるマナー意識の高い利用者が集まりやすいからです。
また、公共交通機関を利用する場合は、JR中野駅・阿佐ケ谷駅・吉祥寺駅などから発着する路線バス(関東バス・京王バス)を賢く利用するのが鉄則です。「善福寺川緑地公園入口」や「松ノ木」などの停留所から歩けば、わずか数分でアプローチできます。
訪れる際に心得ておくべき重要なルールが「露天エリアでの完全黙浴」です。住宅街のど真ん中に位置する露天風呂と外気浴デッキでは、利用者の話し声が夜間の住宅街に響きやすいため、施設側も徹底した静寂の保持を呼びかけています。友人同士で連れ立って訪問した場合でも、外気浴中は会話を慎み、風の音と水のせせらぎに耳を澄ませるのが、この名湯を守り続けているローカルコミュニティへの礼儀です。