関西学生テニスの主戦場となる大阪府吹田市の江坂テニスセンター。関西学生テニス連盟の本部が置かれるこの会場では、春先から独特の緊張感が漂っています。公式SNS(X: @gakurentennis)では、天候による試合順延やコート進行状況がリアルタイムで発信されますが、その画面の向こう側には過酷な現場の現実があります。
連盟役員や各校の主将らに取材を行うと、誰もが口を揃えるのが「トーナメントドローの運不運と、インカレ出場枠をめぐる精神的プレッシャー」です。関西に割り当てられたインカレ本戦・予選の枠数は限られており、春関や夏関のドローで早い段階に同門対決やシード勢と激突すると、実力がありながら全国への道を絶たれるケースが珍しくありません。
「春関でシードを落とすと、夏関ではノーシードから予選を勝ち上がらなければならず、体力的にも精神的にも限界近くまで追い込まれる」と語る男子選手の手記にあるように、大学テニスはプロトーナメントとは異なる「負けたら終わり」のトーナメント特有の重圧が選手のメンタルを試します。こうした極限状態を乗り越えた選手だけが、秋のリーグ戦でチームを救う決定打を放つことができるのです。