鶏胸肉はもも肉に比べて脂肪分が約3分の1と極めてヘルシーな反面、加熱によって肉の筋繊維が60度を超えたあたりから急激に収縮し、内部の肉汁が外へ押し出されてしまいます。これが「パサパサして硬い」と感じる最大の要因です。大葉とチーズの風味を最大限に活かすためには、肉の水分を抱え込ませる保水の下処理が欠かせません。
最も効果的なのは、砂糖と塩を水に溶かした保水液(ブライン液)に漬け込む、あるいは酒と砂糖、片栗粉を揉み込む下処理です。砂糖の分子がコラーゲンと結びついて水分を保持し、塩がタンパク質を適度に分解して肉質をほぐします。さらに片栗粉で表面をコーティングすることで、加熱時の水分蒸発を物理的にブロックできます。