8月下旬に送る手紙やお礼状、そして日常的なビジネスメールでは、格式の度合いに応じた使い分けが不可欠です。改まった書面から現代のビジネス連絡まで、そのまま転用できる実践例文を整理しました。
格式高いお礼状・公的文書(頭語+漢語調の時候)
取引先への儀礼的な書状やお礼状では、伝統的な構成を守ることが礼儀となります。一般的には「拝啓」などの頭語に続けて漢語調の時候を配置します。
【例文1:最も手堅い「残暑の候」を用いたビジネスお礼状】 拝啓
残暑の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、先日はご多忙の折にもかかわらず、弊社の新事業説明会へ足をお運びいただき誠にありがとうございました…… 【例文2:情緒と格調を重んじる「晩夏の候」「晩夏のみぎり」のお礼状】
拝啓
晩夏の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
日頃は格別のお引き立てにあずかり、心より御礼申し上げます。
(※個人宛てや女性向けの手紙では「晩夏のみぎり、皆様にはいよいよご壮健にお過ごしのことと存じます」と表現すると、より柔らかな響きとなります) 【例文3:8月23日以降にピンポイントで使う「処暑の候」】
拝啓
処暑の候、貴所におかれましては一段とご発展のこと慶祝の至りに存じます。
平素の格別なご懇情に対しまして、深謝申し上げます……
ビジネスメールで重宝する和文調(口語調)の書き出し
日常のビジネスメールにおいて、漢語調の「拝啓 残暑の候」はやや形式張った印象を与えることがあります。画面上でスムーズに読めるよう、自然な話し言葉に近い表現を用いるのがスマートです。
- 「暦の上では処暑を迎えましたが、なお厳しい残暑が続いております。貴社におかれましては、ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。」
- 「朝夕はいくぶん過ごしやすくなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
- 「処暑の候とはいえ、日中は依然として厳しい暑さが続いております。平素は格別の格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。」
プライベート・個人間で使える親しみのある挨拶
知人や恩師に宛てた8月下旬時候の挨拶プライベート向け文面では、五感に訴えかける日常の情景描写を織り込むと温かみが伝わります。
- 「朝夕の風にわずかな秋の気配を感じる頃となりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」
- 「ツクツクボウシの鳴き声が響き、夏の終わりを感じさせる今日この頃、いかがお過ごしですか。」
- 「長かった夏休みも残りわずかとなりました。ご家族の皆様には健やかにお過ごしのことと存じます。」