元服が行われる年齢には、現代のように「18歳になったら全員一律」といった明確な法律上の規定はありませんでした。一般的な目安は数え年で12歳から16歳前後(満年齢でおよそ11〜15歳)でしたが、個人の発育状況や家格、政治的な思惑によって大きく変動しました。
特に戦国時代などの武家社会では、家督の継承や合戦への初陣(ういじん)を急ぐ必要性から、10歳未満の幼少期に元服を済ませるケースも珍しくありませんでした。反対に、病弱であったり家格が低かったりする場合は、20歳近くまで元服を遅らせる事例も見られます。単なる年齢の到達ではなく、「社会的に大人として活動させる必要が生じた時」が元服のタイミングだったと言えます。