実際のDIYシーンにおいて、両者の向き不向きは作業内容ごとに驚くほどはっきり分かれます。用途を取り違えると、素材の破損や怪我の原因にもなりかねません。
市販の組み立て家具(カラーボックスやデスクなど)の組み立てにおいては、トルク調整(クラッチ機能)を備えた電動ドライバーが圧倒的に有利です。クラッチ機能とは、設定した以上の負荷がかかると内部ギアが空回りし、それ以上の締め付けを自動でストップする機構を指します。これがないインパクトドライバーを使うと、パワーが強すぎてネジ頭をなめてしまったり、板材を割ってしまったりするトラブルが頻発します。
一方で、ツーバイフォー(2×4)材を使った棚作りやウッドデッキ施工など、65mm以上の長い木工用ビスを何十本も打ち込む作業ではインパクトドライバーの独壇場です。打撃の力でビスが吸い込まれるように木材へ入っていくため、作業スピードと疲労度に圧倒的な差が出ます。
また、木割れを防ぐための下穴あけや、繊細な丸穴加工に関しては、ブレが少なく高精度に回転するドリルドライバーが適しています。インパクトでも六角軸のドリル刃を使えば穴あけ自体は可能ですが、打撃が加わると刃先が暴れて綺麗な真円が開けにくくなる点に注意が必要です。