TVアニメ完結から数年後、アニメ版のメインライターである栗山緑(山田隆司)氏の手によって講談社ラノベ文庫から刊行された公式続編小説『おジャ魔女どれみ16』『17』『18』『19』『20's』シリーズでは、高校生から社会人へと成長したどれみたちの「その後の現実」が生々しく描かれています。
美麗なファンタジーのベールを剥いだノベライズ版では、思春期特有の挫折、家庭の経済的破綻、身体的限界など、極めてシビアな現実が彼女たちを襲います。
- 春風どれみ:県立美空高校へ進学。失恋や学業不振に悩みながらも、恩師・関先生の後を追って「小学校の教師」になる夢を見出し、教育大学を経て非常勤講師として教育現場の困難に立ち向かう。
- 藤原はづき:実家の事業悪化による破産危機や父親の失職に直面。ヴァイオリニストとしての進路に葛藤しながらも、音楽推薦で音楽大学へ進学し、自活の道を模索する。矢田まさるへの長年の想いも進展。
- 妹尾あいこ:陸上短距離のトップアスリートとしてインターハイを目指すも、アキレス腱断裂という選手生命を絶たれる大怪我を経験。絶望を乗り越え、スポーツトレーナー・理学療法士の道を志す。
- 瀬川おんぷ:人気チャイドルから本格派女優へと脱皮する過程で、喉のポリープによる声の喪失危機や激しい芸能界の淘汰に直面。単身渡米し、ブロードウェイでの下積みを経て実力派舞台女優へ成長。
- 飛鳥ももこ:日米を行き来しながら、パティシエールとしての修行に没頭。フランス留学などを経て世界基準の製菓技術を磨き、独立開業を目指す。
- 巻機山花(ハナちゃん):魔女界の次期女王としての責務を背負いながら、どれみたちに会いたい一心で人間界の美空高校に再降臨。どれみたちの妹分として波乱を巻き起こす。
かつて魔法で世界を変えようとした少女たちが、大人になるにつれて「魔法が使えない現実」の中で傷つき、自らの手で血を流しながら居場所を勝ち取っていく姿は、かつての子どもたち(読者)自身の生き様と深く重なり、文庫累計発行部数でも大ヒットを記録しました。