初心者が直面しやすいトラブルの筆頭が「米の芯残り」と「変色」だ。生米や冷やご飯を使う場合、米のデンプンが十分にアルファ化(糊化)していないと、酵素がデンプン鎖にうまくアプローチできず、口当たりの粗い芯が残ってしまう。ご飯を混ぜるレシピを採用する際は、必ず炊き立ての柔らかいご飯を使うか、一度おかゆ状に煮立ててから60度まで冷まして麹と合わせることが肝要だ。
また、途中で水滴が落ちたり布巾が乾いたりすると温度ムラが生じるため、仕込み開始から2〜3時間後に一度全体を清潔なスプーンで底から大きくかき混ぜる。このひと手間で酸素が適度に供給され、全体の糖化ムラが完全に解消される。出来上がった甘酒はすぐに粗熱を取り、冷蔵庫で急冷することで過剰な発酵を止め、搾りたてのフレッシュな香りとキレのある後味を長くキープできる。