買い物を進めると、従来のコンビニとは決定的に異なる「違和感」に気づく。レジ前の滞留が極端に短いのだ。その背景には、KDDI株式会社と三菱商事という二大巨頭がタッグを組んで株式会社ローソンを支える、資本と技術の総力戦がある。店内に設置された超高精度カメラとAIセンサーが客の動線を瞬時に分析し、混雑の予兆を感知した瞬間にスタッフの端末へ最適なタスク再配置を指示する。このリテールテックの真価が、最も負荷のかかる新宿のど真ん中で実験的に結実しているのだ。
通信キャリアの強みである位置情報連動サービスと、総合商社が誇るグローバルなサプライチェーン。その結合地点として機能する店内では、スマートフォンの画面をタッチすることなく決済が完了するフリクションレスな体験が日常に溶け込んでいる。小売・流通業のあり方を根底から覆すようなデジタル実装が、来店客に一切のストレスを感じさせることなく、裏側で静かに、かつ冷徹に機能していた。