国内の図工教育を支え続けてきた二大巨星、株式会社サクラクレパスとぺんてる株式会社。両者の製品開発競争は、児童の筋力や使い勝手を徹底的に分析した科学の領域に達している。
株式会社サクラクレパスの強みは、顔料の伸びの良さと「マット水彩」の堅牢なチューブ設計にある。小さな手でも均一に絵の具を押し出せるラミネートチューブは、破裂や偏りを防ぐ剛性を備える。一方、ぺんてる株式会社の「エフ水彩」は、粒子が極めて細かく、混色時の濁りが少ないことで知られる。さらに同社のワンタッチキャップは開閉の耐久テストを幾千回とクリアしており、誤って床に落としても割れにくいタフネスを誇る。
バッグの縫製に関しても、底鋲の有無や撥水加工の厚みに各社の矜持が宿る。床置きが日常茶飯事の教室において、汚れを弾く生地のコーティング力はサクラクレパスが一歩リードし、筆洗バケツの取っ手構造や仕切り板の剛性ではぺんてるが独自の特許で追従する。耐久性において両者は互角だが、タッチの軽快感か堅実なタフネスかで選択は分かれる。