自分で手軽に直せるのは魅力的だが、あらゆる鞄が100均テープだけで完璧に治るわけではない。現場の鞄修理職人は、セルフケアとプロの手による修理の境目をどのように捉えているのだろうか。
職人によると、日常使いのトートバッグやナイロン鞄の持ち手補修、あるいは一時的な応急処置として100均テープを利用するのは非常に理にかなっているという。近年の粘着技術の向上により、見た目の仕上がりも十分に実用レベルに達しているからだ。
しかし、ハイブランドの革製品や、重い荷物を日常的に入れるビジネスバッグの構造的な破損については、専門のバッグ修理・リペア店へ持ち込むのが無難だ。持ち手の芯材自体が折れている場合や、縫製が解けている場合は、表面にテープを貼るだけでは荷重に耐えきれない。日常着の普段使い鞄は100均テープで軽快に直し、大切な資産価値のある鞄は職人に委ねるという賢い使い分けこそが、賢明な鞄との付き合い方と言える。