ヒメグマを語る上で絶対に外せないのが、2001年2月22日にテレビ東京系列で放送されたアニメ『ポケットモンスター 金銀編』第186話(通算191話)「ヒメグマのひみつ!」です。
物語は、サトシ一行が「凶暴なポケモンが出る」と噂される不気味な森を進み、無人の山小屋で夜を明かすところから始まります。そこで現れたのが、傷つき震えているように見えた1匹のヒメグマでした。カスミはその愛らしさに一瞬で心を奪われ、完全にメロメロ状態に陥ります。しかし、これこそがヒメグマの張り巡らせた狡猾な罠でした。
深夜、サトシたちの目を盗んで食料を食い散らかしたヒメグマは、現場にトゲピーを配置して濡れ衣を着せようと画策。さらに疑惑の目を向けたピカチュウに対しても、カスミの前で被害者を演じ切ることでピカチュウを悪者に仕立て上げました。人間心理の盲点である「外見の可愛らしさ=無害」という認知バイアス(ハロー効果)を冷徹に利用した、アニメ史に残るあざとい心理戦です。
最終的にロケット団との騒動の中で本性を現し、凶暴なリングマへと進化する伏線を感じさせる凄まじい形相を披露したこのエピソードは、ファンの間で「アニポケ屈指のサスペンス回」として今なお語り継がれています。