専門家がデスクの傍らに常備する重厚な『日本産魚類検索』は、日本国内で確認された全魚種を網羅する分類検索図鑑の最高峰として君臨してきた。緻密な検索表を辿り、同定を完成させるプロセスは、まさに研究者の知的格闘そのものである。
その一方で、子どもたちの科学への眼差しをひらく役割を果たしてきたのが『学研の図鑑LIVE 魚』に代表される進化系メディアだ。AR(拡張現実)技術を駆使し、3Dモデルの魚がスマホ画面上で泳ぎ出す演出や、迫力ある実物大写真の採用は、紙の生物図鑑という存在を「読むもの」から「体験するもの」へとリファインした。双方のアプローチが相乗効果を生み、裾野の広い魚類文化を支えている。