ネット上の掲示板やSNSでは、「私立がスカウティングで有力中学生を総取りしているため、公立校にはもう勝機がない」という論調が散見されます。しかし、この見方は現場の実態を半分しか捉えていません。
事実として、社高校や明石商をはじめとする県立校は、地域密着型の育成システムと最先端のスポーツ科学(ラプソードやブラストモーション等の動作解析機器)を積極導入し、私学以上の急成長を遂げる選手を多数輩出しています。選手集めの規模では及ばずとも、1人ひとりの可動域や出力に合わせた個別指導の精度において、公立勢が私学を凌駕するケースは決して珍しくありません。
また、「低反発バットは打球が飛ばないから面白くない」という短絡的な批判も実態とは乖離しています。長打が出にくい環境だからこそ、セーフティバントの精度、ワンバウンドでの積極的な次の塁への進塁、外野手のポジショニングなど、極めて高度な野球 IQ のぶつかり合いがグラウンド上で繰り広げられており、試合の緊迫感はむしろ増しているのです。