かつてのアニメ界において、主役の座といえば金髪や赤髪といった、一目でそれと分かるド派手な髪色のキャラクターが定番だった。しかし、ここ数年のヒット作を見渡すと、その勢力図は完全に塗り替えられた。地味と捉えられがちだった黒髪のキャラクターたちが、物語の中心で強烈な光を放っている。
背景にあるのは、視聴者のリアリティ志向だ。ファンタジーであっても、どこか身近に感じられるリアルな葛藤を抱えた主人公が求められる時代。黒髪という日常的な記号が、キャラクターの人間性をより深く引き立てるフックになっているのだ。