すみっコぐらしの「とかげ」を一目見ると、水色の丸みを帯びた体躯と背中の小さな背びれが印象的ですが、その正体は太古から生き延びた「きょうりゅうの生き残り」です。公式プロフィールでも明言されている通り、人間に見つかって捕獲されてしまうことを極度に恐れ、生き延びるための擬態として「とかげのふり」を続けています。
好物は魚で、特技は泳ぐこと。これは水棲恐竜としての名残であり、日常のふとした仕草にもそのルーツが色濃く現れています。デザイナーの横溝友里氏が手掛けた初期設定の段階から、「それぞれが心に小さな傷やコンプレックス、人には言えない事情を抱えている」というすみっコぐらしのコンセプトの象徴として設計されました。
「きょうりゅうの生き残り」という設定は、単なるファンタジーのギミックにとどまりません。「自分を偽らなければ安全に暮らせない」という切実なサバイバル動機が根底にあるからこそ、読者は彼の仕草ひとつひとつに保護欲と深い愛着を覚えるのです。