キリスト教は大きく分けると、ローマ教皇を中心とする「カトリック」、東欧やロシアに広がる「正教会」、そして16世紀の宗教改革から生まれた「プロテスタント」の3大教派に分類されます。プロテスタント(Protestant)という名称は、ラテン語の「protestari(抗議する、公に証言する)」に由来し、当時のローマ・カトリック教会の腐敗や教皇権力に対して異議を申し立てた人々を指した呼称でした。
発端となったのは、1517年にドイツの神学者マルティン・ルターが提示した「95箇条の論題」です。当時カトリック教会が資金集めのために販売していた「贖宥状(免罪符)」に対し、ルターは「金銭で罪の赦しは買えない」と痛烈に批判しました。ルターが掲げた「聖書のみ(Sola Scriptura)」「信仰義認(Sola Fide)」「万人祭司(すべての信徒が神の前に平等な祭司である)」という教理は、民衆や諸侯の圧倒的支持を集め、ヨーロッパ全土へと瞬く間に波及していきました。
その後、スイスのジュネーヴで活動したジャン・カルヴァンらがこの運動をさらに理論化し、神の絶対主権と「予定説」を提唱してプロテスタントの教義的基盤を固めました。両者の構造的な差異を把握するために、主要な比較データを整理した一覧表を確認してみましょう。