SNSやネット掲示板、知恵袋などの相談投稿を観察すると、泣いた翌朝の処置をめぐって無数の悲鳴が寄せられています。「仕事に遅刻しそうだったので、腫れたまぶたを指で強く押し流したら二重が三重になり、赤くただれてしまった」「熱いお風呂に浸かれば汗と一緒にむくみが抜けると思って長風呂したら、目が開かないほど腫れた」といった失敗談は枚挙にいとまがありません。
美容クリニックや皮膚科の現場でも、月曜の朝などに「急激な目元の腫れと赤み」を主訴に駆け込む患者の一定数が、前夜の号泣とそれに続く過剰なセルフケアによる皮膚炎であると報告されています。患者たちの多くは「少しでも早く元の顔に戻したい」という焦燥感から、皮膚を酷使してしまっているのです。
最も頻発している失敗が、まぶた腫れNG行動こするという過ちです。すでに涙の塩分と組織液の漏出によってバリア機能が低下している皮膚を指先でゴシゴシと擦ったり、美顔ローラーを目元に強く押し当てたりすると、デリケートな真皮層のコラーゲン繊維が引き伸ばされ、毛細血管が破綻して内出血を引き起こすことすらあります。
「泣いた後に腫れるのは仕方がないが、擦らなければ腫れの度合いは3分の1で済んでいた」という皮膚科医の指摘通り、腫れの主たる犯人は涙の成分そのものではなく、拭う際の物理的摩擦です。ティッシュで強く押し拭くのではなく、柔らかいタオルやハンカチをそっと肌に押し当てて水分だけを吸わせる習慣をつけることが、翌朝の被害を最小限に食い止める現場の知恵です。