一方で、近年のヘルスケア言説で脚光を浴びているのが「食後に体を休めることの効能」です。食後すぐの休息には、本当に何のメリットもないのでしょうか。結論から言えば、休息自体は臓器にとって極めて有益ですが、そこには「姿勢」という絶対的な条件が介在します。
注目すべきは、食後ゴロゴロ肝臓血流アップの真相です。人間が直立または歩行している状態と比較して、体を水平に近い休息状態に置くと、重力の影響が弱まり、門脈を経由して肝臓に流れ込む血液量がおよそ30%から最大50%増加します。食事から吸収された栄養素はすべて門脈を通って肝臓へ運ばれ、代謝・解毒・グリコーゲン合成が行われます。十分な血流が確保されることで、肝機能が最大限に発揮され、全身の疲労回復が促されるという生理学的事実が存在するのです。
しかし、このメリットは諸刃の剣です。完全に水平になって眠り込んでしまうと、以下のような食後横になる医学的メリットデメリットの綱引きが発生します。
横たわることで肝血流は増大する反面、胃の噴門部(胃と食道の継ぎ目)に胃酸が直撃しやすくなり、食後すぐ横になる消化不良リスクと逆流性食道炎症状と予防の観点からは致命的な環境を作り出してしまいます。内科医が「横になるのは良いが、ペタンと寝てはいけない」と警告するのは、この血流の恩恵と消化管リスクのトレードオフが存在するためです。