吉高由里子が芸能界の門を叩いたきっかけは、高校1年生(15歳)の時、原宿の竹下通りで買い物をしていた最中に受けたスカウトでした。当時の芸能界におけるスカウトといえば、男性スタッフが威圧的あるいは軽薄に声をかけるケースも少なくない時代でしたが、彼女に声をかけたのは大手芸能事務所アミューズの女性スタッフでした。報道各社の過去インタビューや本人の回想録によると、「もし男性スカウトだったら絶対に逃げていたし、連絡先を教えることもなかった」と語られています。警戒心の強い彼女が心を開いたのは、同性スタッフの真摯な物腰が理由でした。
当時の吉高由里子は、女優やタレントへの強い憧れを抱いていたわけではありませんでした。人前に出ることすら得意ではなく、むしろ普通の高校生活を楽しみたいという意識が勝っていた少女だったといいます。事務所所属後もすぐにスポットライトを浴びたわけではなく、最初の数年間はエキストラ同然の端役やCMのオーディションに落ち続けるなど、地道な下積み時代を過ごしていました。焼肉店や居酒屋でのアルバイトを掛け持ちしながら、普通の女子高生としての生活と芸能レッスンの狭間で揺れ動く日々が続いていたのです。