SNSやネット掲示板、現地取材で得られた利用者の生々しい体験談を検証すると、双方のルートにおける「明暗」がくっきりと浮き彫りになります。
展示会出展のために四国から訪れた30代のIT企業営業職男性は、過去の失敗を次のように語っています。
「数年前、幕張メッセでの展示会初日の朝に直行バスに乗りました。湾岸線の葛西付近で大型トラックの横転事故が発生し、トンネル内で完全にピタ止まり。結局、開会ブースの設営に1時間以上大遅刻して取引先に平謝りする羽目になりました。それ以来、午前中の商談がある時は意地でも電車を使っています」
一方で、地方からライブ観戦のために訪れた20代女性からは、逆の視点の証言が寄せられています。
「遠征で大きなキャリーバッグを持っていたので電車を選んだのですが、東京駅の乗り換えで心が折れました。エスカレーターを探すのにも一苦労で、京葉線に着く頃には腕も足もパンパン。帰りはバスターミナルから直行リムジンバスに乗ったら、トランクに荷物を預けて座った瞬間爆睡でき、羽田空港第2ターミナルの出発ロビー直付け。この快適さを知ってしまうと、もう電車には戻れません」
利用者の声を総括すると、「リスクの性質が全く異なる」という点に行き着きます。バスは「時間の遅延リスク」を負う代わりに身体的快適性を享受でき、電車は「身体的・体力的コスト」を払う代わりに時間の確実性を担保できるという構造です。