Q1:「あれ」「それ」の言葉が増えたのは、単なる加齢現象ですか?それとも認知症の始まりでしょうか?
A1:見分ける基準は「ヒントによって自力で思い出せるか」と「忘れている自覚があるか」です。「喉まで出かかっているのに出てこない」と悔しがり、ヒントで「そうだった!」と思い出せるなら加齢による生理的変化の可能性が高いと言えます。一方、ヒントを出されても全くピンと来ない、あるいは言ったこと自体を覚えておらず「そんなこと言ってない」と否定する場合は、認知機能の低下を疑う必要があります。
Q2:親の口癖に異変を感じるのですが、本人が頑なに「病院には行かない」と言い張ります。どう対応すべきですか?
A2:「認知症の検査に行こう」とストレートに誘うのは本人のプライドを激しく傷つけるため逆効果です。「最近眠れないと言っていたから」「血圧の定期検診のついでに先生に相談してみよう」など、本人が自覚している身体的不調を名目に受診を促すのが鉄則です。また、事前に家族だけで地域の地域包括支援センターやかかりつけ医に相談し、裏で連携を取っておく手法が極めて有効です。
Q3:2026年現在、初期段階で発見できれば進行を完全に止めることは可能ですか?
A3:病気を完全に消し去る「完治」は現行の医学でも困難ですが、進行を大幅に遅らせ、自立した生活期間を延ばすことは十分に可能です。特に近年承認された原因物質(アミロイドβ)を除去する抗体薬などは、MCIやごく初期のアルツハイマー型認知症を対象としており、早期に発見するほど治療の選択肢は格段に広がります。運動や食事、社会的交流といった包括的な生活介入と組み合わせることで、症状の安定化が期待できます。