ネット空間で特に熱い視線を集めるのが、両津勘吉が作中で見せた常人離れした先見の明だ。1980年代から90年代にかけて描かれたエピソードの中に、現代のVRヘッドセットやドローン宅配、サブスクリプション型サービスと瓜二つの仕組みをビジネス化する回が存在する。なんJの検証スレでは、これらの話が「予言回」としてアーカイブ化され、日夜新たな発見が報告されている。
自作の電子通貨を発行して大失敗する回や、オンライン上の個人配信で視聴者から資金を巻き上げる仕組みなど、現在の暗号資産やライバービジネスそのものと言える構図が30年以上前に紙面へ登場していた。単なるギャグの笑い飛ばしで終わらせず、技術革新の本質と人間の欲の力学を正確に見抜いていた作者の眼光には脱帽するしかない。