2015年の結成以来、神戸山口組を率いてきた井上邦雄組長の動向は、常に抗争の行方を左右する最大の焦点であった。六代目山口組との激しい対立の歴史は、単なる利権の争いにとどまらず、裏社会における自尊心と怨念が複雑に絡み合った泥沼の愛憎劇である。
しかし、時の経過とともに資金力と組織力で圧倒する六代目山口組側の優位は決定的なものとなった。かつて共に血杯を交わした同胞たちが次々と投降あるいは引退を選び、井上組長を支える側近の数も片手で数えるほどに激減した。主導権をめぐる熾烈な駆け引きは、いまや一方的な切り崩し戦へとフェーズを変えている。