サンドイッチの完成度を左右する土台が、食パンの選定と取り扱いです。店頭で「サンドイッチ食パン何枚切りを選ぶべきか」と迷う方は多いですが、結論から言えば、作るサンドイッチの具材比率によって最適な厚みは論理的に決まっています。
クラシカルな喫茶店風サンドや繊細なたまごサンドには10枚切り(厚さ約12mm)が理想的です。パンの存在感が主張しすぎず、フィリングの口どけと滑らかに同調します。一方で、BLTやローストビーフ、厚焼き卵といった噛みごたえのある具材を挟む場合は8枚切り(厚さ約15mm)が最適解です。具材の重量と咀嚼時の抵抗力にパンの強度が負けず、最後まで崩れずに食べきることができます。なお、6枚切りは冷たいサンドイッチには厚すぎてパンのモソモソ感が勝ってしまうため、トーストサンドやホットサンド専用と割り切るのが得策です。
また、仕上がりの美しさと保水性を左右する盲点がサンドイッチ耳落とすタイミングです。多くの人が「具材を挟む前にあらかじめパンの耳を切り落とす」という手順を踏みがちですが、これは明らかな悪手です。耳を先に落とした柔らかいパンに具材を重ねると、端部が不揃いになりやすく、切断時に具材が横から押し出されてしまいます。
正解は「耳付きのまま具材を組み立て、ラップで包んで適度になじませた後、最後に耳ごと切り落とす」工程です。外周の強固な耳がフレームの役割を果たし、均等な圧力をパン全体に行き渡らせるため、具材の密度が均一で角がキリッと立った美しいキューブ型に仕上がります。