メディア露出が増えるにつれ、「キャラクター付けのためにギターを持たされているのではないか」という穿った見方が一部で生じることもありました。しかし、ライブの現場を丹念に追跡すれば、それが事実無根の邪推であることは明白です。
第一に、彼女がメインで使用するムスタングという楽器の難しさです。ムスタングはショートスケールかつ独特のトレモロユニット(ダイナミック・ビブラート)を備えているため、弦のテンションが低く、強くピッキングするとピッチ(音程)が狂いやすい極めてデリケートな楽器です。初心者や単なるポーズで持つには非常に扱いにくく、ライブで破綻させずに鳴らし切るには、左手の押弦力と右手のタッチコントロールにおいて職人技のような感覚が要求されます。
第二に、リハーサル現場における機材へのこだわりです。ツアー同行スタッフの証言によると、アンプのイコライジングや歪み系エフェクターの歪み具合、ディレイの発振ポイントに至るまで、自らの耳で納得がいくまで徹底的に音作りを追い込む姿勢が貫かれています。テレビ画面で見せるつかみどころのないキャラクターとは裏腹に、現場における彼女は純然たるオルタナティブ・ロッカーであり、サウンドに対する妥協は一切ありません。