現在でこそ日本を代表する本格派女優として認知されている高島礼子ですが、そのキャリアの出発点は芸能界の王道とは大きく異なっていました。高校卒業後、彼女はまず自動車ディーラーのOLとして社会人生活をスタートさせています。車好きが高じてモータースポーツの世界へ飛び込み、国内A級ライセンスを取得。自らステアリングを握り、過酷なサーキットレースに参戦していたという本格的なレーサー経歴の持ち主です。
レース活動の資金を工面する目的で始めたレースクイーンやモデルの活動が転機となり、関係者の目に留まることになります。高島礼子の若い頃の写真を振り返ると、当時の健康的な小麦色の肌とシャープで涼しげな眼差しが印象的で、既に唯一無二の華やかさを放っていました。そして1988年、芸能事務所に所属し、CM出演などを経て本格的に演技の道へ進むことになります。
20代後半となる1991年、時代劇『暴れん坊将軍III』で本格的な女優デビューを飾ります。当時としては異例の遅咲きスタートでしたが、過酷なモータースポーツで培われた強靭な集中力と度胸が、撮影現場で遺憾なく発揮されました。その後、彼女の名を不動のものとしたのが映画『極道の妻たち』シリーズです。4代目姐御役として見せた凄みと気品が同居する演技は、従来の任侠映画の枠組みを刷新し、高島礼子のドラマ代表作や映画史に太い足跡を刻みました。この高島礼子の経歴まとめを俯瞰すると、自らの意志で道を切り拓いてきたタフな精神性こそが、美しさの根底にあることが浮き彫りになります。