男の浴衣着付けは、慣れてしまえば鏡を見ずに数分で仕上がります。手順を大きく分けると「羽織りと腰紐」そして「角帯の結び」の2工程です。
ステップ1:浴衣を羽織り、腰紐で固定する
まず適切なインナーを着た状態で浴衣を羽織り、袖に腕を通します。背中の縫い目(背中心)が背骨の真ん中に来るように合わせたら、裾の高さをくるぶし位置に合わせます。
続いて、右の身頃を左の腰骨側へ巻き込み、その上から左の身頃を重ねて「右前」を作ります。胸元が浮かないように手で押さえながら、腰骨のやや上の位置に「腰紐」を巻き、正面やや横でしっかり結んで余りを絡めます。この腰紐が1本入っているだけで、歩行中の身崩れを9割以上防止できます。
ステップ2:角帯の「貝の口結び」手順
男結びの王道であり、最も崩れにくく格好良く決まるのが「貝の口(かいのくち)」です。
- 手先を作る:帯の端(手先)を半分に折り、約35〜40cmほどの長さを取って左肩(または正面)に預けます。
- 胴に巻く:残りの帯(タレ)を広げた状態で、腰骨の上・へそ下あたりの位置に2周から3周しっかりと巻き付けます。1周巻くごとに下方向へグッと引いて締め上げるのが緩まない秘訣です。
- タレの長さを調整:手先と同じ長さ(約35〜40cm)を残し、余分な帯は内側に折り込みます。
- 結ぶ:手先を上、タレを下にしてひと結びし、しっかり引き締めます。結び目を垂直に立てるようにするのがポイントです。
- 交差して通す:下に出ているタレを斜め上(左上)へ折り返し、できた輪っかの中に上から手先を上から下へと通し、ギュッと引き締めます。
- 後ろへ回す:結び目を右手で持ち、左手で背中側の帯を押さえながら、時計回り(右回り)にお腹から背中の中央、またはやや左右どちらかにずらした粋な位置へ回します。(反時計回りに回すと浴衣の襟が崩れるため厳禁です)。