平日午前の神宮球場バックネット裏。冷たい春風が吹き抜けるなか、スピードガンとビデオカメラを構えたNPB12球団およびMLBスカウトの黒山の人だかりができています。目当ては、2026年秋のドラフト会議で上位指名が確実視される精鋭たちです。
今季の目玉としてスカウト陣の熱視線を浴びているのが、最速154キロを誇る本格派右腕と、広角に長打を打ち分ける大型ショートストップです。パ・リーグのベテランスカウトは、スピードガンの数字を確認しながら次のように証言しました。
「六大学のスター選手は華やかさがあるが、プロの厳しい環境に耐えうるタフネスという点では、東都で揉まれた選手に分がある。毎試合が入れ替え戦のプレッシャー下で行われるため、ピンチでギアを上げられる投手が育ちやすい。今年のドラフトでも上位候補の3割は東都の選手で埋まるだろう」
村上宗隆(ヤクルト)と自主トレを共にした経験を持つ強打者や、東都大学野球出身プロ野球選手一覧に名を連ねる名投手たち(亜細亜大・東浜巨、青山学院大・下村海翔、常廣羽也斗など)の系譜を継ぐ逸材が、今シーズンも次々と頭角を現しています。ネット裏で交わされるプロ関係者の密談の熱量こそが、東都の実力を雄弁に物語っています。