都市部の幹線道路や通学路において、ドライバーと地域住民の間で最も激しい軋轢を生んでいるのが、原付バイクやすり抜け走行、そして自転車の通行区分を巡るトラブルです。インターネットのコミュニティや知恵袋、SNS上では連日のように激しい議論が交わされています。
「朝の渋滞時、白線の左側を全速力で駆け抜けていく原付にヒヤリとさせられた。あれは合法なのか?」(40代・会社員ドライバー)
「歩道がない道で子どもと手をつないで路側帯を歩いていたら、背後から逆走してきたロードバイクに怒鳴られた。白線の内側は歩行者の安全地帯ではないのか?」(30代・保護者)
現場取材で見えてきた実態として、まず原付の路肩走行と違反理由には根深い誤解が存在します。歩道がない道路の路側帯は、道路交通法上「軽車両(自転車など)」と「歩行者」のための場所であり、原動機付自転車を含むエンジン付きの車両は進入できません。路側帯を原付で走行して車の列を追い抜く行為は、明確な「通行区分違反」(反則金6,000円、点数2点)に問われます。
さらに歩道がある道路であっても、車道外側線の外側(路肩部分)を原付で高速すり抜けする行為は危険極まりありません。道路構造令が定める路肩は車両の走行を想定しておらず、マンホールの段差や雨水桝、道路清掃で溜まった砂利やガラス片が堆積しています。現場の白バイ隊員への取材によると、「路肩から無理に前方へ出ようとして縁石に接触・転倒する単独事故や、路地から左折してきた車との巻き込み事故が後を絶たない」と警鐘を鳴らしています。
一方、自転車の通行区分と罰則についても重大な転換期を迎えています。自転車が通行できるのは「一般的な路側帯」および「駐停車禁止路側帯」に限られ、道路交通法の規定により「道路の左側に設けられた路側帯」のみを走る左側通行が義務付けられています。路側帯の右側逆走は法改正により厳格な取り締まり対象となっており、2026年現在では悪質な違反者に対して交通反則通告制度(青切符)の適用が進められています。歩行者の通行を妨げる速度での走行やベルを鳴らしての威嚇行為は、罰則付きの明確な違法行為です。