日本映画の興行を牽引する東宝株式会社や、業界全体を統括する日本映画製作者連盟が発表する市場データを見ても、成熟した大人の女性を主人公に据えた作品の興行収入は極めて安定している。若層向けのラブコメディやアクション作品が一巡した今、興行界が求めているのは観客の鑑賞に堪えうる重厚な物語だ。
映画館へ足を運ぶ熱心な映画ファンや批評家たちが求めるのは、記号化されたキャラクターではなく、生身の人間が苦悩し生き抜く姿である。20代の頃のフレッシュなビジュアルから脱却し、年齢とともにかつてない演技の深みを獲得した彼女たちは、今や「顔」で客を呼ぶ存在から「技」で映画を支える真の演技派へと完全に脱皮を果たした。この再評価の波は、今後さらに加速していくはずだ。