2026年における最新の労働経済データを分析すると、労働者派遣事業報告書および民間給与実態調査をベースにした派遣社員の平均年収(2026年最新動向)は、フルタイム勤務(週40時間)換算で約330万〜380万円のゾーンに集中しています。ITエンジニアや高度な財務スキルを持つ専門派遣では年収500万円を超える事例があるものの、事務職や軽作業領域では300万円台前半にとどまるケースが主流です。
正社員との年収乖離を生み出す最大の要因が、派遣社員のボーナス支給基準です。2020年4月に施行された「同一労働同一賃金」によって、派遣会社には「派遣先均等・均衡方式」または「労使協定方式」のいずれかによる公正な待遇確保が義務付けられました。しかし、実務上の約9割の派遣会社が「労使協定方式」を採用しており、ここにある種の数字のトリックが存在します。
労使協定方式では、厚生労働省が毎年公表する「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」と同等以上の給与を支払う必要がありますが、賞与や退職金は「時給の中に手当分として上乗せして支払う(時給内包型)」形式が認められています。表面上の時給が高く見えても、夏冬のまとまった一時金や将来の退職給付が蓄積されないため、生涯年収ベースでは正社員との間に数千万円単位の開きが生じる要因となっています。