原稿用紙のマス目の使い方には、国語教育および公的試験で確立された厳格なルールが存在します。まずは形式違反による失点をゼロにするため、基本の書式を盤石に整えましょう。
縦書きの原稿用紙において、題名は原則として「1行目の上部を2〜3マス空けて書く」のが定石です。文部科学省の学習指導要領に準拠した多くの学校現場では「上を3マス空けて4マス目から書き始める」指導が一般的ですが、試験の募集要項や問題用紙の指示がある場合は必ずその規定を最優先してください。特に指定がない場合は上部を2〜3マス空けることで、視覚的なバランスが格段に向上します。
続いて注意すべきが、作文の氏名と学年の配置ルールです。氏名は題名の次の行(2行目)に配置し、「下を1〜2マス空ける」ように記載します。苗字と名前の間には必ず「1マス」の空白を挟むのが鉄則です。学年を併記する指定がある場合は、行の最上段から「第〇学年」や「三年二組」と書き始め、氏名を下部に寄せる配置が最も端正に見えます。
さらに頻出の落とし穴が、かぎかっこの正しい使い方です。題名内に引用や本のタイトルを盛り込む際、開きかっこ「「」を行頭に置く場合は1マスを使用しますが、句読点(、。)や閉じかっこ「」」が行頭の1マス目に来ることは日本語の禁則処理上認められていません。行末のマス目の中に文字と一緒に閉じかっこを収めるか、マス目の外側の余白に添えて書く処理が求められます。
文字数が多くなり、題名が2行になる場合の対処法についても確認しておきましょう。題名が長大化して1行に収まらない場合は、無理に1マスのなかに2文字を詰め込んではいけません。2行に分けて記述し、1行目の上を3マス空けたなら、2行目はさらに下げて「上を4〜5マス空けて」書き継ぐのが美しい体裁です。ただし、入試や公募コンクールでは、そもそも1行に簡潔に収まる文字数(おおむね15〜20文字以内)に要約する推敲力が評価される点も忘れてはなりません。