貴金属に打刻される「K」は、金を意味する「Karat(カラット)」の頭文字です。純金を24K(24分率で100%)とした場合、18金は24分の18、すなわち金純度75パーセントの証明となります。しかし、表記においてKが数字の前にある「K18」と、後ろにある「18K」には、製造国や製造年代に起因する決定的な違いが存在します。
国内の宝飾業界において、一般的に普及している表記は「K18」です。これは通称「前K(マエケー)」と呼ばれ、日本ジュエリー協会加盟メーカーや大手ブランドなど、厳格な品質管理のもとで国内製造された製品に打刻されてきました。前K製品の多くは、日本国旗と純度を示す数字(750)が並んだ日本造幣局ホールマーク刻印が併記されていることも多く、確固たる金含有量の証拠として市場で最も高く信頼されています。
一方、数字の後ろにKが配置された「18K」は、業界内で「後K(アトK)」と呼称されます。後Kは、主にアジア圏(台湾、香港、韓国、東南アジアなど)や中東、ハワイを含む欧米諸国で製造されたジュエリー、あるいは日本国内でも昭和中期以前に作られた古い工芸品に見られる形式です。海外の工房や過去の国内基準では、純度検査の公的チェックが緩やかだった時代があり、これが後々の査定トラブルを生む温床となっています。つまり、18KとK18の刻印の違いとは、単なるデザインの差ではなく、「どの国のどの基準で作られたか」という出生証明そのものの違いを意味しています。