夏の咳が止まらないのはなぜ?風邪とカビ肺炎を見分ける3つの危険サイン

夏の咳が止まらないのはなぜ?風邪とカビ肺炎を見分ける3つの危険サイン

夏の咳が止まらないのはなぜ?風邪とカビ肺炎を見分ける3つの危険サインについての真相を徹底解説します。

長引く夏の咳で最も見落とされやすく、かつ危険な疾患が夏型過敏性肺炎の症状です。本疾患は細菌やウイルスによる感染症ではなく、真菌(カビ)の胞子を繰り返し吸い込むことで肺胞にアレルギー性の炎症が生じる「過敏性肺炎」の代表格です。

原因物質の約8割を占めるのが、トリコスポロン(カビ肺炎)と呼ばれる酵母様真菌です。トリコスポロンは気温25〜30℃、湿度80%以上の環境を好み、日当たりの悪い浴室、洗面所、結露した窓際、そして長期間清掃されていないエアコンの送風ファンやドレンパン(水受け皿)で爆発的に増殖します。

夏型過敏性肺炎の最大の特徴は、環境依存性の強さにあります。医療現場の問診でも、「金曜の夜から自宅で過ごすと咳と微熱が出るが、平日に出社すると症状が和らぐ」「帰省や旅行で数日間家を空けると嘘のように咳が止まる」といったパターンが典型例として確認されています。

「夏風邪をこじらせた」と思い込んで同じ室内で吸入を続けると、肺の組織が徐々に硬化する「肺の線維化(不可逆的な呼吸機能障害)」を引き起こす危険性があります。自宅にいる時だけ息苦しさや空咳がぶり返す場合は、住環境のアレルゲンを疑う視点が不可欠です。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。