生まれつきない人が約1割?謎多き「第三腓骨筋」の正体と足首痛の盲点に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
医療従事者やトレーナーであっても混同しやすいのが、「腓骨筋」という名を冠する3つの筋肉の棲み分けです。側副靭帯の周囲に位置する長腓骨筋・短腓骨筋と第三腓骨筋の間には、走行位置、機能、支配神経のすべてにおいて決定的な境界線が引かれています。
筋肉の名称所属区画と神経支配主な作用(足関節の動き)停止部(付着する骨)欠損率の目安長腓骨筋外側区画
浅腓骨神経底屈(つま先を下げる)
+ 外反(足裏を外に向ける)第1中足骨底・内側楔状骨の足底面極めて稀(0%に近い)短腓骨筋外側区画
浅腓骨神経底屈(つま先を下げる)
+ 外反(足裏を外に向ける)第5中足骨粗面(外側突出部)極めて稀(0%に近い)第三腓骨筋前区画
深腓骨神経背屈(つま先を持ち上げる)
+ 外反(足裏を外に向ける)第5中足骨底の背側結節約5〜15%(欠損あり)
表から読み取れる通り、長腓骨筋と短腓骨筋は下腿の「外側区画」にあり、つま先を下に向ける底屈運動を主導します。これに対して第三腓骨筋は解剖学的に下腿の「前区画」に属し、前脛骨筋などと同じ深腓骨神経に制御されながら、つま先を引き上げる背屈を担います。名前こそ「腓骨筋」ですが、機能的・解剖学的なグループ分けでは前脛骨筋群のパートナーと捉えるのが妥当です。