家庭で挑戦した人の多くが直面する失敗が、「勢い余って完全に切り落としてしまう」「左右の厚みがバラバラになる」という問題です。これらを完全に防ぎ、鶏胸肉切り方柔らかく仕上げるための工程を段階ごとに追っていきます。
まず調理台に置いた際、最初に行うべきは鶏胸肉繊維の向き見分け方の確認です。鶏胸肉は1枚の肉でありながら、大きく分けて上部(太い方)、下部(細い方)、そして中央付近で走る繊維の方向が異なっています。表面をよく観察すると、斜めや放射状に白っぽく細いスジが走っているのが確認できます。観音開きを行う際は、この繊維に対して直角に刃を当てるのではなく、まずは肉の最も盛り上がっている「中央の縦の稜線」を捉えます。
具体的な鶏胸肉観音開きコツと手順は以下の3ステップです。
ステップ1:中央の縦切り込み(深さ半分まで)
皮目を下にして肉を横向きに置き、厚みの中央に刃を当てます。下まで切り落とさないよう、全体の深さの半分(約1/2)程度までスッと縦に包丁を入れて筋を1本引きます。
ステップ2:右側への水平スライド
入れた縦の切れ目の底から、包丁の刃を右へほぼ水平に倒します。左手で肉を軽く押さえながら、肉の厚みが半分になる高さをキープして外側へ包丁を滑らせていきます。端から約1cmの手前で刃を止め、本のように右へ開きます。これが鶏胸肉観音開き失敗しない方法の最重要ポイントです。
ステップ3:左側への水平スライドと成形
肉の向きを180度回転させるか、あるいは包丁を左に向けて同様の動作を行います。中央の切れ込みの深さから今度は左側へ水平に刃を進め、こちらも端を切り離さないよう手前で止め、左へ開きます。最後に手のひらで全体を優しく押し広げれば、見事な1枚の平らなシート状に仕上がります。