小さな食堂が爆発的な知名度を得たきっかけは、テレビ東京の看板番組『孤独のグルメ Season9』への登場だった。主演の松重豊が演じる主人公・井之頭五郎が、路地裏で偶然出会った店内に足を踏み入れ、出される料理を一心不乱に味わう姿。あの場面は多くの視聴者の記憶に深く刻まれた。
放送当時、画面越しに映し出された料理の臨場感は圧巻の一言だった。無駄なタレントのリアクションや過度な装飾を排し、ただ食材が跳ねる音と食べる息遣いに焦点を当てる演出は、まさに極上のグルメドキュメンタリーそのもの。深夜の茶の間から思わず唸り声が漏れたのも当然と言えるだろう。