2004年1月期にフジテレビの「月9」枠で放送された『プライド』(脚本:野島伸司)は、初回から28.0%という驚異的な視聴率を叩き出し、最終回まで一度も20%を割ることなく全話平均25.2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録しました。クイーンの楽曲『ボーン・トゥ・ラヴ・ユー』が響くリンクの上で繰り広げられた熱い人間ドラマは、当時の日本に空前のアイスホッケーブームをもたらしました。
この作品を伝説たらしめた最大の要因は、木村拓哉演じる孤独なエースプレイヤー・里中ハルと、竹内結子さん演じる「古き良き時代の女」村瀬亜樹の圧倒的なコントラストにありました。傷つくことを恐れて恋愛を「ゲーム」と割り切るハルと、音信不通の恋人を2年間健気に待ち続ける亜樹。二人が交わした「春が来るまでの契約恋愛」という切ない約束が、視聴者の心を激しく揺さぶったのです。
ハルの口癖であった「maybe(たぶんね)」に対して、亜樹が返す「must be(絶対に)」という象徴的な言葉の掛け合いは、当時の流行語としても定着しました。感情を繊細にコントロールする竹内さんの柔らかな佇まいと、全身からカリスマ性を放つ木村のエネルギーが完璧に調和したことで、単なるトレンディドラマを超えた普遍的なラブストーリーが完成しました。