マウンド上には、パ・リーグが誇る絶対的守護神。対するは、セ・リーグの未来を担う若きスラッガー。カウントは3-2。張り詰めた空気の中、投じられた162キロのストレートを完璧に捉えた。金属質な打球音を残し、打球は美しい放物線を描いてスタンドへ突き刺さった。打った瞬間それと分かる確信歩き。ベンチから飛び出すナイン。これだから野球は面白い。
試合後のインタビューで、ヒーローは「無我夢中だった。ファンの声援が背中を押してくれた」と声を詰まらせた。緊迫した場面での冷静な読みと、それを実行に移す圧倒的な技術。まさにスターの証明だった。