ファイヤーボールを手に入れた愛好家が最も直面しやすいトラブルが、「葉が退色して全体がくすんだ緑色に変わってしまう」という現象です。病気や肥料不足を疑いがちですが、原因の9割以上は純粋な日照不足にあります。ネオレゲリアは強い光線のストレスから身を守るためにアントシアニンという赤色色素を生成するため、光量が足りないと光合成効率を優先して葉緑素(クロロフィル)を増やし、葉が緑化してしまいます。
春の最低気温が15度を超えてから秋口までの成長期は、屋外の風通しのよい場所で直射日光をたっぷり浴びせる環境が理想的です。日本の真夏の直射日光は葉焼けのリスクがあるため、30〜40%程度の遮光ネットを用いるか、午前中のみ日が当たる東向きの半日陰へ移動させると安全に鮮やかな発色を引き出せます。日照時間が1日あたり最低でも4〜5時間以上確保できる環境が、あの燃えるような赤を維持する絶対条件です。
室内で鑑賞したい場合は、一般的なリビングのレース越しの光では光量不足に陥るケースが目立ちます。室内栽培では植物育成用LEDライトを活用し、株元で15,000〜25,000ルクス程度の光量を1日10〜12時間ほど照射し続けることで、野外栽培と遜色ない鮮やかなロゼットを維持できます。