本作の魅力を語る上で欠かせないのが、主人公・三上薫(女バトルコップ)を演じた中村あずさの存在です。1980年代後半から1990年代にかけて、透明感あふれる美貌と抜群のプロポーションを武器に、トレンディドラマやバラエティ番組、CMで大活躍していたトップ女優が、過酷な特撮アクションの主役を引き受けたことは当時の芸能界でも大きな驚きをもって迎えられました。
当時の撮影現場を知るスタッフの手記や報道陣へのインタビューによると、タイトなコンバットスーツの装着や激しい火薬の爆破シーンにも一切弱音を吐かず、テニスプレイヤー出身というキャラクター設定を説得力ある身体表現で演じ切ったと証言されています。人間としての心とサイボーグとしての冷徹な肉体の間で葛藤する薫の切ない表情は、単なるアクション映画の枠を超えたドラマ性を作品に与えました。
その後のキャリアにおいて、彼女は女優として順調に実績を重ねましたが、1997年に実業家との結婚を発表し、翌1998年に芸能界を完全引退。以降、メディアへの露出やSNSのアカウント開設などは一切行わず、家庭に入り静かな生活を送っています。一切の未練を見せずに表舞台から去った潔い引き際が、ファンの間では「永遠のミューズ」として記憶され続け、本作の神秘性をさらに高める要因となっています。