「本当に殴っているのか」「どこまでが演技なのか」という疑問は絶えない。結論から言えば、リング上で起きている衝撃のほとんどは逃れようのない現実だ。だからこそ、怪我を最小限に防ぐための安全管理とトレーニングの徹底ぶりは、他のどんなコンタクトスポーツと比較しても群を抜いている。
受け身の技術、体幹の鍛錬、落下の角度をコンマ数秒で制御する動体視力。トップ団体である新日本プロレスや米国のWWEでは、リング医の常駐はもちろん、試合前の厳格なコンディションチェックと厳密な安全基準が敷かれている。流血や激しい攻防が存在しても、それは高度な訓練を積んだプロフェッショナル同士の絶対的な信頼関係があって初めて成立するパフォーマンスなのだ。