「北極点や南極点の周りを小さな円を描いて1周歩けば、数メートルで世界一周になるのではないか?」という疑問を抱く人が後を絶ちません。理論上、全ての経度(360度)を横断したことにはなりますが、国際的な記録機関や冒険界では、これを決して「世界一周」とは認めません。
ギネスワールドレコーズ(Guinness World Records)や世界冒険旅行者連盟が定める世界一周達成の認定条件および世界一周のギネス定義には、厳密かつ科学的なガイドラインが存在します。
【ギネス認定における主な世界一周基準】
- 総移動距離の基準:全行程の総移動距離が、赤道の全周距離である最低40,075km以上に達していなければならない(動力付き乗り物・人力問わず)。
- 対蹠点(たいせきてん)の通過:地球の中心を通る直線で結ばれた正反対の地点(対蹠点ペア)を少なくとも2カ所以上通過、またはそれに極めて近い対蹠地域を通過すること。
- 全経度の横断:全ての経度(東経・西経360度)を一方向に横断し、赤道を最低2回以上通過すること。
- 同一地点への帰還:出発地と同じ地点(または同一国内の指定地点)で旅を終えること。
極点の周りを回るトリックを防ぐために「赤道全周以上の距離」と「対蹠点ペアの通過」という高いハードルが課されています。正真正銘の地球一周として歴史に名を刻むには、地球の膨らみを真正面から受け止め、対角線を跨ぐ旅程を組むことが必須条件となります。