廃棄物処理法の基本原則は「排出事業者責任」です。「お金を払って処理業者に渡したから、あとのことは知らない」という理屈は法律上一切通用しません。最終処分が完了するまでの一連のプロセスに対して、排出した企業が全責任を負い続ける構造になっています。
もし委託先の業者が不法投棄を行った場合、排出事業者に対しても撤去措置命令が下されるケースがあり、ずさんな委託を行っていた事業者自身にも刑事罰が及びます。違反時の罰則は極めて重く、無許可業者への委託や不法投棄に対しては個人の場合は5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金(またはその両方)、法人の場合は最高3億円の罰金が科されます。
こうしたリスクを避けるため、業者へ委託する際は事前に産業廃棄物処理委託契約書を書面または電磁的記録で締結しなければなりません。契約書は「収集運搬業者」と「処分業者」のそれぞれと直接二者間契約を結ぶのが鉄則です(三者契約は原則禁止)。
契約書には、廃棄物の種類と数量、運搬の目的地、処分方法、受託者の許可証の写し、委託料金、最終処分の場所など、法律で定められた記載事項を漏れなく盛り込み、契約終了後も5年間の保存が義務付けられています。