Q1:エネルギー準位が「飛び飛び(不連続)」になるのはなぜですか?
A1:電子が粒子であると同時に「波」の性質を持っているためです。原子核の周囲に波が定常的に存在するためには、軌道長が波長の整数倍でなければ波同士が打ち消し合って消滅してしまいます。この「波の干渉条件」を満たす特定の振動状態しか残れないため、エネルギーも飛び飛びの値になります。
Q2:主量子数 $n=\infty$(無限大)とはどのような状態を意味しますか?
A2:電子が原子核のクーロン引力を完全に振り切って束縛を離れた状態(エネルギー $E_\infty = 0\text{ eV}$)を指します。電子が原子から飛び出してイオン化された瞬間であり、これ以上のエネルギーを持つ電子は原子核に束縛されず自由電子として連続的なエネルギーをとることができます。
Q3:水素以外の原子(ヘリウムやリチウム等)でも同じ公式 $E_n = -13.6/n^2\text{ eV}$ は使えますか?
A3:電子を1個だけ持つ「水素類似イオン($\text{He}^+$, $\text{Li}^{2+}$ など)」であれば、原子番号(核電荷)を $Z$ として $E_n = -13.6 \times \frac{Z^2}{n^2}\text{ [eV]}$ という拡張公式が成り立ちます。ただし、電子が2個以上ある通常の多電子原子では、電子同士の反発力や遮蔽効果が働くため、この単純な式は成立せず複雑な量子化学計算が必要になります。