豊洲PITが「見えにくい」と評される最大の要因は、圧倒的なフロアの広さと傾斜のないフラットな床構造にあります。会場公認スペックによると、豊洲PITキャパ収容人数はオールスタンディング時で最大3,103名、椅子を配置した指定席公演時で最大1,328席を誇ります。この収容規模は、Zepp Haneda(約2,925人)やZepp DiverCity(約2,473人)を凌駕し、国内のスタンディングライブハウスとしてはトップクラスの数値を誇ります。
問題は、この巨大なキャパシティを「ほぼ1つの巨大な平面フロア」で受け止めている点です。一般的な劇場やコンサートホールでは、後方へ向かって階段状の傾斜(スロープ)が設けられていますが、豊洲PITフラットフロアの真相は、ステージ前から会場中央部を越えるまで完全に平坦な床が続く構造となっています。ステージの高さは約1.3m確保されているものの、前に立つ観客の身長や頭の位置がそのまま死角を作り出す物理的宿命を背負っています。